【ツール・ド・フランス2019】第13ステージ、アラフィリップが驚きのパフォーマンスで2勝目
2019年7月19日、ツール・ド・フランス第13ステージは個人タイムトライアル。大方の予想ではマイヨ・ジョーヌ交代、大本命のゲラント・トーマス(イギリス、チームイネオス)が個人総合トップに躍り出るとされていたが、誰もが予想しなかった結果となった。
距離27km、1回限りの個人タイムトライアル
Riders will ride around Pau to visit its hinterland, so close but so different. 🔍 https://t.co/yvMhFO6gcw
Aujourd'hui les coureurs feront une boucle au sud de Pau pour faire un tour dans l'arrière pays, si proche et pourtant si différent. 🔍 https://t.co/Y0hB4jI4Vq#TDF2019pic.twitter.com/WPqR90Kn79
— Tour de France™ (@LeTour) July 19, 2019
Stage 13 / Étape 13
🚩 Pau
🏁 Pau
⏰ 14:00 CET > 17:54 CET⏱ Cériset / Côte d'Esquillot / Jurançon#TDF2019pic.twitter.com/wkXUaCZKQ9
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ピレネーの尾根をのぞむ平坦地、ポーで行われるこの日のタイムトライアル。今年のツールでは唯一個人タイムトライアルとなる。緩勾配はあるものの基本的には平坦。クライマー脚質ではない個人総合上位陣は、ここで少しでもライバルとの差を縮めるか、リードを築きたいところだ。
デ・ヘントが基準タイムを作る
🏁 New best time for @DeGendtThomas ! 35'36'' is the new time to beat. ⏱
🏁 Nouveau meilleur temps pour Thomas De Gendt ! 35'36'', c'est le nouveau temps à battre ! ⏱#TDF2019pic.twitter.com/Vi1E5W0Wx6
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この日は、出走順中頃でスタートしたトーマス・デ・ヘント(ベルギー、ロット・ソウダル)のタイム35分37秒が、なかなか破られない基準タイムとして後続の目標となった。
相前後して、第10ステージを制したワウト・ファン・アールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ)が、コーナーを攻め過ぎてクラッシュ。右脚上部を負傷し、リタイヤとなる残念なアクシデントが起きた。
Crash for Wout van Aert. The Belgian champion has crashed in a curve and seems hurt.
Chute de Wout Van Aert. Le Champion de Belgique est tombé dans un virage et s'est fait mal.#TDF2019pic.twitter.com/bLrEPgYwyq— Tour de France™ (@LeTour) July 19, 2019
誰も予想し得なかった幕切れ
結局最後の出走順、個人総合上位10位以上の選手らがスタートするまでデ・ヘントのタイムがトップを堅持し続けることに。その後もトップを争うと思われたリゴベルト・ウラン(コロンビア、EFエデュケーショナルファースト)やリッチー・ポート(オーストラリア、トレック・セガフレード)、エガン・ベルナル(コロンビア、チームイネオス)のタイムが伸びず。
🚀 @GeraintThomas86 breaks the time! The #TDF2018 winner is 13" faster than Kruijswijk!
🚀 Geraint Thomas creuse les écarts ! Le vainqueur du dernier Tour de France est plus rapide que Kruijswijk pour 13" !#TDF2019pic.twitter.com/mVDKY4GbVC— Tour de France™ (@LeTour) July 19, 2019
個人総合2位のゲラント・トーマスがようやくトップタイムを塗り替え、ジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ)からマイヨ・ジューヌを奪取すると思われた。しかしこの後方では、驚くべき走りが展開されていた。
なんと、アラフィリップがトーマスをも凌ぐ驚異的なタイムで最終コーナーを迎え、そのまま15秒近くもトーマスのタイムを上回ってゴール。タイムを詰められるどころか広げる、堂々たる勝利に観客は大興奮。歓喜の声がフィニッシュポイントを包み込んだ。
100 years of #TDF2019 yellow jersey with @alafpolak1 in the spotlight! pic.twitter.com/N8yxgg50fv
— Deceuninck-QuickStep (@deceuninck_qst) July 19, 2019
アラフィリップはマイヨ・ジョーヌを守っただけでなく、この日の敢闘賞も獲得。第3ステージに続くツール2勝に花を添え、この日の驚くぺきパフォーマンスで個人総合争いに本格的に名乗りをあげたとも言える。
しかし、明日からはピレネー、アルプスの山岳ステージが待ち構える。クライマーほどの適性を持ち合わせていないアラフィリップが、どこまでチームのアシストを得てマイヨ・ジョーヌを守れるか。おそらく当初の目論見が大きく外れてしまったトーマス率いるチームイネオスは総力戦を仕掛けてくるはずで、残りのステージはまさに火花散るような戦いになるだろう。