UCIがロシアとベラルーシ籍チームのレース参加禁止決定 個人は条件付きで許可

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国際自転車競技連合(UCI)は、先日国際オリンピック委員会(IOC)が決定したロシアとベラルーシの統括団体に対する追放措置に従い、自転車競技においても両国の統括団体、両国籍のUCIチームを今シーズンのカレンダーから追放すると発表した。弁明機会は用意されず即実施となった。

国内選手権除外、ナショナルチャンピオンジャージ着用も禁止

ロシア軍のウクライナ侵攻に対し、世界のほぼ全ての国が激しく非難し愚行を止めるよう様々な措置を発表しているが、自転車競技界もその輪に参加する。国際統括団体であるUCIは、上位団体であるIOCが決定したロシアとベラルーシの統括団体に対する追放措置に従って、侵攻に関わっているロシアとベラルーシの統括団体、UCIチームに対し以下の措置を行うと発表した。

  1. ロシアとベラルーシ代表の追放
  2. 両国籍のUCIチームの登録撤回(具体的には以下)
    UCI ProTeam Gazprom – RusVelo(RUS)
    UCIコンチネンタルチームVozrozhdenie(RUS)
    UCIトラックチームマラソン–トゥーラサイクリングチーム(RUS)
    UCIコンチネンタルチームCCNファクトリーレーシング(BLR)
    UCIコンチネンタルチームミンスクサイクリングクラブ(BLR)
    UCI女子コンチネンタルチームミンスクサイクリングクラブ(BLR)
  3. UCIの2022シーズンカレンダーに登録されている両国関係のイベントを削除
  4. 両国の国内選手権もカレンダーから削除
  5. ロシアとベラルーシに関連するすべてのエンブレム、名前、頭字語、旗、国歌を表示することは禁止
    したがってロシアとベラルーシのナショナルチャンピオンジャージの着用も禁止
  6. 今後のUCIイベントへの応札除外
  7. UCIイベントへの両国籍のチーム招待禁止
  8. 今後の両国に関するイベントも無期限で登録禁止

これらの措置は両国関係者に対する弁明の機会を設けず、即日実施となった。したがって今シーズンにおいては、すべての国際レベルのイベントで両国のチームは活動できず、個人としてもナショナルチャンピオンジャージの着用はできない。また両国関係のスポンサー企業の露出も禁止となった。このためUCIプロチームであり、先日のUAEツアーにも出場していたガスプロム・ルスヴェロに対して、機材サポートを行っていたルックやコリマが契約終了を通達するなど、すでに大きな影響が出ている。

ただし、個人としてのアスリート、およびチーム関係者に対しては「ロシアでもベラルーシでもないUCIチームに登録されている場合に限り」出場を許可するとし、また出場禁止となるチームに所属しているアスリートとチーム関係者が、出場可能なチームに移籍することも認めた。現在登録期間外で現時点での移籍は不可能だが、今後手続きについて協議するという。

ウクライナの選手にUCIの練習施設を提供

またUCIは同時に、ウクライナのサイクリングコミュニティ対する支援として、ウクライナのアスリートに対し、スイスのエグルにある教育およびトレーニングセンターであるUCIワールドサイクリングセンター(WCC)の使用を許可した。

 

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