千葉の高校球児、自転車で甲子園へ「出場」 様々なサポートで夢叶える
地方大会で破れた千葉の高校球児が、甲子園への夢を違った形で叶えたいと、ママチャリに乗りはるばる甲子園球場まで走ると宣言、SNS上で話題となり様々なサポート受け、14日ついに球場へ到着した。
「甲子園に行くという目標が捨てきれない」
この高校生は浦安南高(千葉県浦安市)の野球部元主将、湯原諒さん。同校は西千葉大会2回戦で敗退、「甲子園に行く」という夢は叶わなかった。それでも心残りだった湯原さんは、自宅から「自転車で甲子園に行く」ことを思いついた。
時は満ちた。
甲子園に行くという目標が捨てきれず、面白そうだからママチャリで甲子園を目指すことにした。
往復1100キロ以上、準備は完璧。InstagramかTwitterで近況報告をします。2.3日途切れたら死んだと思ってください。それが僕の寿命です。
応援よろしく!#湯原チャレンジ#甲子園pic.twitter.com/JIpDlCRT6a— 湯原 諒 Ryo Yuhara (@Ryo_Yuhara) August 10, 2018
8月10日の朝、ママチャリの前後にテントや着替えをくくりつけた写真とともに、自身のTwitterで甲子園まで向かうことを宣言。ハッシュタグもつけてサポートを呼びかけた。このツイートはたちまち話題となり、ものすごい勢いで拡散された。実際、道中で様々な人たちが援助をしてくれることになった。
世界中を旅してる明石さんの車に乗せて頂き80キロほど進みました。今静岡県,清水市にいます!
物事は全て一瞬で決まる,生まれるのも死ぬのも,付き合うか別れるか,だから一瞬一瞬を大切に楽しめということを教わりました。ご飯も奢って頂き本当にありがとうございました。#湯原チャレンジ#甲子園pic.twitter.com/cPgDkGiUmY— 湯原 諒 Ryo Yuhara (@Ryo_Yuhara) August 11, 2018
主に国道1号、246号を走っていたそうだが、多くの見知らぬ人々からたくさんの差し入れを受けたり、少し車で送ってもらったり、食事のサポートを受けたり。
釘が刺さってパンクしてしまいどうしようかと思っていたんですが、道具はガソリンスタンドで借りてTomohiroさんが修理してくださいました。本当に助かりました。ありがとうございました!#湯原チャレンジ#甲子園pic.twitter.com/KzehhPvBxg
— 湯原 諒 Ryo Yuhara (@Ryo_Yuhara) August 12, 2018
予期せぬパンクやタイヤのバーストも、善意の方が直してくれるなど、1人の少年の夢を、様々な人たちがサポートし続けた。
東海道五十三次47番目の関宿で修理してもらいました。凄く優しい人で関宿をかるく案内もしてもらいました。関宿は五十三次の中でも古い建物が数多く残ってる場所だそうで,すんごくいい場所でした。パンクしてくれてありがとう!#湯原チャレンジ#甲子園#関宿#東海道五十三次pic.twitter.com/S3dRrrSJWw
— 湯原 諒 Ryo Yuhara (@Ryo_Yuhara) August 13, 2018
甲子園でも人気者に
この他にも、自宅に泊めてくれる人が複数現れるなど、一部の間ではすっかり有名な高校生となった湯原さん。8月14日午後、ついに甲子園球場へ到着したが、この頃には全国大会出場チームの関係者や応援団の人たちにも知れ渡る存在となっていた。
甲子園初出場の浦安南元主将湯原です。沢山の人に協力して頂きここまで来れました。ありがとうございます!チケットも用意していただいてて中に入れました。最高に楽しむぞ!#湯原チャレンジ#甲子園pic.twitter.com/X2sL0iwQLj
— 湯原 諒 Ryo Yuhara (@Ryo_Yuhara) August 14, 2018
リアル全ての道は504◯へと繋がる!浦安南野球部の湯原くんが、甲子園までママチャリでやって来ました。今から観戦するそうです!#湯原チャレンジ#甲子園#ママチャリで甲子園#5040と書いて甲子園と読む#route5040#ビート魂ショップ甲子園本店pic.twitter.com/uKcNIRjzkA
— 魂デザイナー 松田武士 (@designerMA2DA) August 14, 2018
15日には地元千葉の代表校、木更津総合高の試合も観戦。アルプススタンドで関係者に大歓迎を受けたようだ。初日の14日はどなたかにチケットを用意してもらったようだが、15日以後は毎日当日券売り場に並んでチケットを買い、観戦している。
木更津総合勝利をありがとう。応援楽しかった〜!#湯原チャレンジ#甲子園#木更津総合pic.twitter.com/XKv8Ba5nFM
— 湯原 諒 Ryo Yuhara (@Ryo_Yuhara) August 15, 2018
「甲子園に行きたい」という少年の夢を、多くの見知らぬ人たちが援助し、ついに叶えるエピソードは多くの人々の感銘を呼び、メディアの取材も多数受けたもよう。湯原さんは21日の決勝までとどまり見届けたいとしている。
[追記]帰りも何か計画を!?
学校側から連絡が入りました。安全に帰るため親が迎えに行くか新幹線で帰りないさいと。指導には従うしかありません。しかし,おもしろい事を思いついちゃった!
— 湯原 諒 Ryo Yuhara (@Ryo_Yuhara) August 18, 2018
準々決勝が行われている本日(8月18日)も甲子園で観戦している湯原さんだが、さきほど学校側から「帰りは親が迎えに行くか新幹線で帰りなさい」と指導が入ったようだ。しかし何か思いついた様子。決勝後の21日以降、彼がどのようなかたちで家路につくのか、自転車クラスタとしても期待せずにはいられない。