イタリアンハンドメイドバイシクルブランド「BIXXIS(ビクシズ)」が、スチール製グラベル・ロードバイク「FRONDA(フロンダ)」を発表した。名匠ドリアーノ・デローザが、新たな潮流である「グラベルロード」にハンドメイドで挑戦した意欲的なモデルだ。以下、プレスリリースより紹介。
BIXXIS FRONDA 新たな冒険の道へ
ドリアーノ・デローザがバイシクルフレーム製作に注いできた情熱、探求心が、BIXXISのニューモデルFRONDAを生み出しました。
彼がこれまで世に送り出したバイクは、舗装された道を最速で走るためのロードバイクで、これらは、ツール・ド・フランスやジロ・デ・イタリアなどのサイクルロードレースで勝利をあげるためのフレーム作りを、最も尊敬する師匠でもある父ウーゴから学び、受け継いできた偉大な伝統でもあります。
BIXXISでこれまでにリリースしたスチールフレームのPRIMA、そしてチタン素材のPATHOSは、ドリアーノ・デローザの経験のすべてを注いだ集大成で、いわば、両素材のロードバイクの指標ともされる、きわめて高い品質を誇っています。
ニューモデルのFRONDAは、未舗装路での走りを想定したグラベルロード。アメリカで生まれたこの新ジャンルのバイクは、登場するや、またたく間に世界的なムーブメントを巻き起こし、ここ数年日本でも高い注目を集めています。舗装路や未舗装路、あらゆる道を走るために、ディスクブレーキや太いタイヤを履けるクリアランスを備えるなど、これまでに見慣れたBIXXISとは明らかに少し異なるルックス。そんなFRONDAにこそ、ドリアーノ・デローザはスチール製バイクの進歩の可能性を見出し、このニュージャンルのバイクのためのフレーム製作へのチャレンジを決意しました。
舗装された道をコンマ1秒でも速く走り、レースに勝利するため、そして、そのためには決して欠かすことのできない、乗り手にとっての安全性など、父からドリアーノへと続く系譜たる、自転車というものづくりの哲学は、このモデルにも受け継がれています。これまでにない、オフロードという未知の体験でも、FRONDAはプロサングエ(純血種・サラブレッド)のように、BIXXIS、すなわちドリアーノ・デローザが生み出すバイシクルでしか得られない、心躍るあの走りをあなたに届けてます。
FRONDAで開かれたBIXXISとドリアーノ・デローザの新たな歴史の1ページ。
さあ、あなたもFRONDAと一緒に冒険に旅立ちませんか?
BIXXISで初となるディスクブレーキ搭載
持続可能性の高いスチール素材
FRONDAは、コロンバス製SPIRITをベースに、オリジナルカスタマイズしたチューブセットを採用する点で、BIXXISのスチールロードPRIMAから派生したといえるモデル。
2015年に発足したBIXXISの第一号プロダクトのPRIMAは、これまで小規模な改良を重ねるも、その走りのパフォーマンスは、今なお高い評価を得ています。
FRONDA最大の注目点は、ドリアーノ・デローザにとってはじめてとなるディスクブレーキを採用したこと。ロードバイクにおけるディスクブレーキ化には決して前向きではない姿勢を貫いている彼は、新ジャンルのグラベルロードのFRONDAで、ついにディスクブレーキ採用に踏み切りました。
ディスクブレーキに加え、最大38mmまでのワイド幅タイヤを受け入れるために、FRONDAのリアセクションは、PRIMAから大幅な変更を受け、前述のとおりSPRITベースのチューブセットを採用しているものの、チェーンステイ、シートステイはFRONDAオリジナルとも言えるほどにモディファイされています。
44mm径のヘッドチューブはCHRIS KING製1 1/8インチ〜1 1/4インチテーパードコラム規格の”inset8″を備え、フレームセットに付属するフォークは、ENVE ALL ROADまたはCOLUMBUS FUTURAのいずれかを選択できます。
乗り手の安全を最優先した設計は、熟練ビルダー、ドリアーノ・デローザのものづくりの哲学
BIXXISのフレームビルダー、ドリアーノ・デローザは、14歳で父の手伝いから自転車フレーム作りの仕事をはじめ、そのキャリアは今年で47年におよびます。自転車作りの師匠としてはもちろん、人間としても、最も尊敬する父ウーゴから技術・精神を学び受けたことを誇りとし、それを絶さず、継承してゆくことも、現在はBIXXISの名のもとに活動するドリアーノ・デローザの目標のひとつです。
フレーム製作において、乗り手の安全を第一に優先することは、彼が最も重きを置いている設計思想であり、これは、かつて、ドリアーノ・デローザが若かりし頃、ツールド・フランスやジロ・デ・イタリア等プロのサイクルロードレースの世界で、勝利をもたらすフレームを選手に供給するビルダーとして特別な名声を得ていた父が、伝統的な「ミラノ~サンンレモ」のレースで、頻繁に勝敗を喫する山場となるゴール直前のダウンヒルは、自転車が選手にもたらす安心感、すなわち安全性があってこそ、誰よりも速く駆け下り、その後のゴールにたどり着けるのだという考えを体現するが如く、父が手掛けたバイクに乗る選手が上位を独占するシーンを目の当たりにした経験に起因しています。
この、乗り手の安全に基づいたバイクという設計思想は、とりわけ、FRONDAのように、これまでのアスファルト舗装された道を飛び出し、予期せぬ危険が待ち受ける悪路を走ることも想定したグラベルロードにおいては、より重要で、欠かすことのできないファクターであり、これこそ、ドリアーノ・デローザがこの新時代のバイクFRONDAに与えた価値なのです。
BIXXISは、紳士服の仕立屋のように、ひとりひとりの顧客にさまざまな要望に応える、オーダーメイドのスタイルで製品を提供しています。最適なジオメトリ(サイズ)、ライドの嗜好性(ファンライドorコンペティティブetc)、グラフィックデザインなど、顧客と対話しながら、相手を知り、生み出されるバイクは、あらゆる点でユーザーにとってオンリーワンで、ひときわ愛着を持てるパートナーとして、長年のサイクルライフをサポートしてくれることでしょう。
日本からのオーダーの際は、先ず、イタリア語通訳を交えた三者通話のオンラインミーティングを設けています。
イタリアのセレーニョ(ロンバルディア州モンツァ・エ・ブリアンツァ県)でドリアーノ・デローザと娘のマルティーナがたった二人で営むBIXXIS工房の様子や、実際のものづくりの現場をご覧いただき、まるでお客様が実際にイタリアに赴いてフレームをオーダーするような、BIXXISならではの体験をして欲しいと考えています。
ドリアーノ、マルティーナと対話しながら、その人柄にも触れ、また、彼らにお客様自身を“紹介”することで「この人のために製作する」という、作り手の真心のこもった製品をお届けすることを心がけています。
BIXXIS製品をお求めいただくことが、お客様にとってイタリアの国や人が少しでも身近な存在になり、そのことが、サイクルライフはもちろん、日常の生活や、人生がわずかでも彩られる機会となることを、BIXXIS JAPANは願っています。