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「増田成幸をオリンピックに」宇都宮ブリッツェンがクラウドファンディングへ

所属選手をオリンピックへ送り出すため、異例の試みが発表された。国内トップ選手でありチームキャプテンでもある増田成幸選手を擁する宇都宮ブリッツェンが、オリンピック代表枠争いの勝利に向け、レース出場費用を募るクラウドファンディングを行うことが分かった。目標は500万円で、資金を使い海外レースでの選考ポイント獲得を狙うという。

目標額は500万、資金活用し海外レース参戦へ

今年でチーム運営12年目を迎える宇都宮ブリッツェンは、毎年10月に開催されるアジア最高峰のワンデーレース「ジャパンカップ」開催地のチームとして生まれ、「宇都宮を日本一に」のスローガンのもと国内レースシーンを牽引してきた。今年も厳しくなったチーム運営ルールに合わせ所属選手を11人とし、国内トップの成績を収めるべく活動している。

その中でもチームの象徴は、キャプテンでもある増田成幸選手だ。バセドウ病や骨折など困難を乗り越え、オールラウンダーの脚質でもある彼は、加入以来一貫してチームを牽引している。昨年末までオリンピックの選考ポイント争いでトップを走っており、今年も選考ポイントが見込めるレースを選び出場していく方針だが、国内レースを中心に活動する宇都宮ブリッツェンには、選考ポイントの上で有利になる海外レースになかなか出場できないという課題があった。現在開催中のツール・ド・ランカウイに出場中だが、これは2016年以来の海外レース参戦である。

代表発表まで半年を切っているいま、選考ポイントを荒稼ぎできる海外レース出場、そして結果を残すことが非常に重要なのは確かだ。現実に、選考ポイント争いで昨年末まで増田選手の後塵を拝していた新城幸也(バーレーン・マクラーレン)は、先月のUCIワールドツアーレース、ツアー・ダウンアンダーで総合29位に入ったことで一気に選考ポイントを120ポイントを獲得。増田を抜いてトップに立った。国内レースより格上の海外レースで結果を残せば、レースの格に応じて獲得ポイントが倍数がけになるのだ(ワールドツアーレースの場合、6倍以上となる)。増田とブリッツェンにとっても、今後海外でしのぎを削ることはどうしても必要になる。

この状況を打破するため、チームは思い切った策に出た。増田をオリンピック代表にするため、海外レース参戦費用、強化費用を募るクラウドファンディングを開始する。目標は500万円で、支援者には特別ジャージなどリターン品を贈呈する。チームでは開始にあたって「不屈のフェニックススピリットで世界への挑もうとする増田成幸選手を、日本代表として送り出せますように、皆様からの熱い応援をお願い致します」と述べている。

外部リンク:宇都宮ブリッツェン フェニックスプロジェクト(BOOSTER)

サイクルジャパン:

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