交差点にセンサーライトを設置して事故防止を試みる独自の社会実験を、神奈川県茅ヶ崎市が実施している。「人・自転車を優先したまちづくり」を掲げる同市が、交差点での事故の多さを改善するため企画した試みで、効果計測を行い今後の政策に活かす予定だ。
交差点での自転車関連事故が7割
神奈川県茅ヶ崎市は、平坦な土地が続く風光明媚な湘南地区を代表する自治体のひとつ。その土地柄もあいまって、他市よりも市民の自転車利用率が高く、自転車が関係する交通事故も早退して多くなっている。とりわけ自転車が関係する交通事故のうち7割が交差点で発生しているという(茅ヶ崎市調べ)。市の政策として「人・自転車を優先したまちづくり」を掲げているだけに、事故予防策は喫緊の課題と言えるだろう。
この課題を克服する試みとして、市は「交差点にセンサーライトを設置する」施策の社会実験を今年1月初旬から開始した。既存の道路標識などに人感センサー付きのライトを取り付け、交差点を通過しようとする自転車や乗用車に対向車線からの進入者を知らせる試みだ。ホームセンターや100円ショップでも販売しているような安価なものを使った実験で、同市の見解では全国的にも初ではないかという。実験する中で、センサーの感知範囲やライトの照射方法について複数パターンを試行する。
実験場所はJR北茅ヶ崎駅から市立病院へ向かう道の一角で、市ではビデオカメラを活用したモニタリングやアンケート調査も実施し効果を測定、今後の政策に活かすとしている。