【ジロ・デ・イタリア2021】第1ステージ:ガンナが世界王者の貫禄見せつけマリアローザ獲得

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第104回ジロ・デ・イタリアが、コロナ禍のなか通常のスケジュールを取り戻しついに開幕した。初日の個人タイムトライアル(8.6km)を制したのは、現世界選手権王者のフィリッポ・ガンナ(イタリア/イネオス・グレナディアーズ)。2位にはエドアルド・アッフィニ(イタリア/ユンボ・ヴィスマ)が入り、地元イタリアの選手がワンツーフィニッシュを遂げている。

第1ステージ(個人タイムトライアル):旧都トリノを巡る、超高速弾丸プロファイル

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初日に設定された個人タイムトライアルのコースプロファイルは、かつての首都、トリノ市街中心部を流れるポー川両岸を走り抜ける8.6km。川岸の平坦さを活かし、高低差のほとんどない超高速コースだ。TTスペシャリストにうってつけのプロファイルである一方、個人総合を狙うライダー達にとっては、どれだけタイムを失わないかがポイントになる。

駆け抜けるフィリッポ・ガンナ(イタリア/イネオス・グレナディアーズ)©️RCS Sport

このコースで実力を遺憾なく発揮したのは、やはり戦前から期待されていた現タイムトライアル世界王者のフィリッポ・ガンナ(イタリア/イネオス・グレナディアーズ)だった。地元ピエモンテ州出身でもある彼はスタートから気合十分。最初から一気に加速してそれまでトップだったエドアルド・アッフィニ(イタリア/ユンボ・ヴィスマ)のタイムを終始リード、さらにはラスト2kmを平均スピード60.7km/hでスパートをかけ、アッフィニのタイムを10秒上回り王者の貫禄を見せつけた。 彼がこの日マークした平均速度58.748km/hは、ジロ史上歴代3位の驚異的なスピードだった。

2位にはガンナと同い年の若手24歳、エドアルド・アッフィニ(イタリア/ユンボ・ヴィスマ)、3位には23歳のトビアス・フォス(ノルウェー/ユンボ・ヴィスマ)が入った。期待された地元イタリアのTTスペシャリストが遺憾なく実力を発揮しワンツーフィニッシュを達成したと同時に、表彰台の3人全員がマリアビアンカ(ヤングライダー賞)の対象という、ここ2年のグランツールにおける世代交代を色濃く反映する結果となった。

この日もうひとつのポイントとなった総合系ライダーの成績だが、エガン・ベルナル(コロンビア/イネオス・グレナディアーズ)、サイモン・イェーツ(イギリス/バイクエクスチェンジ)、ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア/トレック・セガフレード)らはガンナから39秒〜41秒差の間でフィニッシュ。実質上ほぼ差のない状態で終えられたが、ミケル・ランダ(スペイン/バーレーン・ヴィクトリアス)は49秒差、ロマン・バルデ(フランス/チームDSM)が52秒差、ダニエル・マーティン(アイルランド/イスラエル・スタートアップネイション)が57秒差と、今後のステージでの挽回が必要な結果となっている。

なお新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)は、ガンナから53秒差の97位でフィニッシュ。得意ではないタイムトライアルで全出場選手184名中の中段ほどを確保し、好調さを示した。

9日に行われる第2ステージは、ストゥピニージからノバラまでの平坦ステージ179km。ジロで最初のスプリント勝負が見られそうだ。

ジロ・デ・イタリア2021 第1ステージ リザルト

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1 フィリッポ・ガンナ(イタリア/イネオス・グレナディアーズ)8’47”
2 エドアルド・アッフィニ(イタリア/チーム ユンボ・ヴィスマ)+0’10”
3 トビアス・フォス(ノルウェー/チーム ユンボ・ヴィスマ)+0’13”
4 ジョアン・アルメイダ(ポルトガル/ドゥクーニンク・クイックステップ)+0’17”
5 レミ・カヴァニャ(フランス/ドゥクーニンク・クイックステップ)+0’18”
6 ヨス・ファンエムデン(オランダ/ユンボ・ヴィスマ)ST
7 レムコ・エヴェネプール(ベルギー/ドゥクーニンク・クイックステップ)+0’19”
8 マキシミリアン・ヴァルシャイド(ドイツ/チーム クベカ・アソス)ST
9 マティアス・ブレンドレ(オーストリア/イスラエル・スタートアップネイション)+0’22”
10 ジャンニ・モスコン(イタリア/イネオス・グレナディアーズ)+0’23”
97 新城幸也(日本/バーレーン・ヴィクトリアス)+0’53”

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