【全日本自転車競技選手権2019】女子エリートは與那嶺が圧巻の独走勝利

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富士スピードウェイ(静岡県小山町)で開催されている「第88回全日本自転車競技選手権」は3日目を迎え、女子エリートが行われた。初日の個人タイムトライアルを圧勝した與那嶺恵理(アレ・チッポリーニ)がここでも力を見せつけ4連覇を達成した。

女子エリート:與那嶺恵理、圧倒的差見せつけ完全勝利

「赤子の手をひねる」とは、まさにこのことか。降り続く雨と視界不良の中、午後1時15分にスタートした女子エリート。1周10.8㎞のコースを13周する140㎞の距離で争われたレースは、終始與那嶺の独壇場だった。

序盤こそ天候や路面状況を考え集団内で他選手の様子をうかがっていたが、5週目以降は自分のペースに持ち込み、当たり前のように独走。他の選手は與那嶺に付いていけず、11週目にようやく牧瀬翼(IKEUCHI EXIT)のアタックをきっかけに金子広美(イナーメ信濃山形)、樫木祥子(team illuminate)との3人の「追走集団」が出来上がったが、すでにこの時点で與那嶺と2分30秒以上の差がついていた。残り周回を考えれば、これは事実上の2位争いだった。

與那嶺はこれらの動きとはまったくレベルの違う走りで常に差を広げ続け、最終的には追走集団にも3分47秒もの差をつけ圧倒的な勝利。27日の個人タイムトライアルと合わせ、当然のように二冠を奪取した。改めて、現在の女子では與那嶺が絶対王者であることが示される結果となった。

五輪代表枠に絶対的有利な2位を獲得したのは…

2位争いを繰り広げた牧瀬、金子、樫木は、集団を構成後も與那嶺を積極的に追う姿勢は見せず、最終スプリントでの勝負にかけた。すでに公開されている東京オリンピックの代表選考基準では、海外レースに出場できる環境にない選手にとって、このレースで2位になることが絶対的に必要な条件となる。富士スピードウェイはサーキットのため、ストレートが圧倒的に長いレイアウト。最終周、その最後のストレートに入って牽制状態が長く続き、残り200mを切ったところで樫木がスプリントを開始。牧瀬を振り切ったかに見えたが、そこから距離をとっていた金子が激しく追走。ゴールラインをほぼ同時に通過したが、おそらく10数cmの差で金子が差し切り2位に滑り込んだ。

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