戦争に散った自転車界の星、出宮順一さんらを振り返る 『NNNドキュメント』16日深夜放送

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出宮順一さん。戦前のアマチュア自転車界を牽引し、世界選手権に日本で初めて出場した彼が亡くなったのは、過酷な南方戦線マレー半島だったーー。2020年8月16日深夜に放送される日本テレビ系『NNNドキュメント’20』では、「戦火に消えたアスリート」と題し、多くの若きアスリートが招集され亡くなっていった残酷な事実を振り返り、戦争の虚しさと平和の大切さを訴える。

日本で初めて世界選手権に出場した出宮順一さん

今年は第二次世界大戦後75年の節目の年。当時を生きた世代の多くが鬼籍に入るなか、戦争の記憶も歴史となりつつある。当時はスポーツ界も例外なく戦争への協力を求められ、有名選手も従軍し命を落としていった。悲劇の象徴として、今も「沢村賞」として名を残すプロ野球の沢村栄治さんがもっとも有名だが、事実としてはアマチュア、プロ関係なく多くの若きアスリートが戦争で命を落としている。

番組ではその中から複数のアスリートを取り上げるが、自転車界のアスリートも紹介される。岡山県出身の出宮順一さんだ。出宮さんは世界情勢が閉塞感を強める中、1930年代初頭から主にロードレースで台頭。1935年には当時のアマチュア日本選手権においてロードレースと当時あった1万メートルのスプリントで優勝。見事翌年1936年開催のベルリンオリンピック代表となる。しかし出場登録のミスで出場できず、代わりに直後の3ヵ月後に開催された世界選手権(スイス・ベルンで開催)のアマチュア部門に出場、ロードレースで7位の好成績を残した。なお、この順位は世界選手権において、プロ・アマ通じて現在でも日本人選手の最高順位である

輝かしい成績をあげ、その後の活躍が期待された逸材だったが、太平洋戦争が始まると陸軍に召集され激戦地だった南方、マレー半島へ赴任。当時の軍備における移動・輸送手段で自動車は普及しておらず自転車が最先端だったため、出宮さんは補給・輸送を担う自転車部隊の一員として期待されたのだ。当時のメディアは彼らを「銀輪部隊」としてもてはやし華々しく取り上げたという。しかし激戦の最中、敗戦直前の1945年6月、出宮さんは前線のなかで命を落とした。番組では出宮さんの遺族からの話、遺品などからその足跡を振り返っていく。

16日深夜の放送では、出宮さんのほか、甲子園の夢敗れた上に、特攻部隊に入隊する運命をたどる高校球児の悲劇も取り上げる。放送時間は2020年8月16日(日)24:55から。23日には系列のBS日テレ、CSの日テレNEWS24チャンネルでも放送される。

NNNドキュメント’20『戦火に消えたアスリート』放送日程

放送時間 :2020年8月16日(日)24:55~
ナレーター:玉川砂記子
制 作:西日本放送
再放送:2020年8月23日(日) 8:00~BS日テレ
2020年8月23日(日) 5:00~/24:00~日テレNEWS24

外部リンク:NNNドキュメント’20 ホームページ

※ アマチュア部門(全長145km)で争われ、出場110名中の7位。なお現トッププロの新城幸也選手が2010年に男子エリート(プロ部門)で9位となっている。

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