仏スポーツ相「ツール・ド・フランスの開催は保証できない」と発言
フランス・スポーツ相のロクサナ・マラシネアヌ氏は5日(現地時間)、現地のテレビ番組に出演し、ツール・ド・フランスの今年の開催について保証できないと発言した。昨日UCIが新しいレースカレンダーを発表したばかりで、波紋が広がる可能性がある。
今年のツールは8月29日開幕と正式発表されたばかり
今年のツール・ド・フランスの開催は当初の6月から延期され、つい昨日にUCI(国際自転車競技連合)から8月29日〜9月20日までと発表されたばかりだ。フランス政府もロックダウン(都市封鎖)解除後も8月末まで大規模集会を禁止するとしているが、フランススポーツ界の象徴ともいえるツール・ド・フランスに関しては、禁止期間に入っていても無観客などの「特に観客数における取り決めを除外するものではない」としており、競技団体UCIと主催者ASOは、この政府の発言を根拠にスケジュールを決定した可能性がある。
しかし5日、地元テレビ局に出演したマラシネアヌ氏は「多くの人々が無観客であっても大会を開催するよう私に懇願している。私も実施できることを願っているが、分からない。ロックダウン(都市封鎖)のあとに感染症がどのようになるのか見通しが立たない」と述べた。このことは競技団体・主催者と、フランス政府の間で開催について合意ができていないことを示唆しており、今後波紋が広がる可能性がある。なお、昨日発表されたUCIのレースカレンダーでは、フランス政府が禁止期間としている8月12日から16日まで、ツールの前哨戦として知られる「クリテリウム・ドゥ・ドーフィネ」が開催されることとなっているが、どのようなかたちで開催するのか詳細は発表されていない。