創業150年超を数える老舗の染物屋が、職人たちが長年培ってきたオリジナルの文様、デザインを活かした自転車関連の小物、バッグを発売した。
江戸時代の庶民が楽しんだ「羽裏」を現代へ
創業150年を超える歴史ある京都の染物屋「岡重」。主に手がけていたのは「羽裏」と呼ばれる部分の絵柄だ。江戸時代中期、幕府がたびたび贅沢禁止令を出し派手な着物を着ることが出来なかったため「羽織の裏」=「羽裏」に豪華な絵柄を忍ばせる事が流行した。つまり当時の町人は、羽裏や襦袢など見えないところに趣向を凝らし贅を楽しんでいたのである。岡重が所蔵する羽裏柄は500点以上にのぼり、どれも、特徴的かつ現代でも通じるモダンなデザインであることから、2019年にグループ会社「MAJIKAO」を設立し他分野でのデザイン活用を検討してきた。その結実のひとつが自転車関連への進出だ。
サイクルキャップ、バーテープ、バッグに羽裏柄を転用
Webショップおよび取扱店で販売を始めたのは、サイクルキャップ、バーテープ、バッグ。「群衆」「百美人」「鯛尽くし」「オリンピック」といった、いずれも岡重の職人たちが残してきたモチーフをもとにしたもので、江戸時代の柄を大胆に取り入れつつも、現代的なアプローチがなされたアイテムとなっている。
自転車のまち京都からは、多くの自転車系アパレルブランドの様々な提案が発信されているが、MAJIKAOの新しいアイテムはその流れをさらに盛り上げてくれそうだ。
販売情報
Webショップ
MAJIKAO SHOP(2020年5月31日まで税別3,800円以上の購入で送料無料)
取り扱い店舗(5月22日現在)