【パリ〜ニース2021】第1ステージ:スプリント制したのはベネット、新城はチームメイトの7位に大きく貢献

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©️A.S.O.-Fabien_Boukla

2021年シーズン初頭の名物ステージレース「第79回パリ〜ニース(UCIワールドツアー)」が7日開幕した。パリ近郊のヴェルサイユ宮殿周辺を周回するコースとなった第1ステージは、最後のスプリントをサム・ベネット(アイルランド/ドゥクーニンク・クイックステップ)が制した。新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)はチームのスプリンターを残り10kmを過ぎたところで積極的にアシスト、集団を先頭で牽引し大きく貢献した。

「ツール前哨戦」の性格を持つ8日間のステージレース

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「パリ〜ツール」は春先に開催されるレースの中でも、ツール・ド・フランス出場を狙うトップ選手の多くが重要視するレースのひとつだ。首都パリ近郊からスタートし、南仏沿岸のリゾート地ニースまで南下する8日間のステージレースは、ツール・ド・フランスのコースに似た設定がされることも多い。特にレース終盤はほぼ必ずアルプス山脈を登坂する山岳ステージが設定される。こうしたコースプロファイルは、有力選手にとってツール前の「足試し」として捉えられているというわけだ。そのため、例年この後に続くグランツール、そしてツール・ド・フランス出場を目指す有力選手が多く出場する。今年も、総合勢では昨年のブエルタ覇者プリモシュ・ログリッチ(スロベニア/ユンボ・ヴィズマ)、ジロ覇者テイオ・ゲイガンハート(イギリス/イネオス・グレナディアーズ)、スプリンター勢ではサム・ベネット(アイルランド/ドゥクーニンク・クイックステップ)、アルノー・デマール(フランス/グルパマFDJ)など豪華な陣容となっている。日本の新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)も出場しており、グランツールへの足がかりとしたいところだ。

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7日の第1ステージは、パリ近郊ヴェルサイユにほど近い「サン・シール・レコール」をスタートし、ヴェルサイユ宮殿前も通る周回コース。3級山岳ポイントが設定された丘陵を含むコースだが、基本的にはスプリンターのためのステージとなる。まだまだ寒さの残る春の快晴の中、選手たちはそれぞれのコンディションを確かめながらスタートする。

サム・ベネットが好調さを見せつけ勝利 新城はスプリント前に集団牽引

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レースは終盤まで、周回コースの中で通過する山岳ポイント争いを中心に進行。総合勢やスプリンター勢は最終盤まで集団内で静かに過ごす展開となった。残り10kmを切ってから、エーススプリンターを押し出したいチームが集団内のポジション争いを始め、次第に高速化。チームのスプリンターであるフィル・バウハウス(ドイツ)を送り出したいバーレーン・ヴィクトリアスもその争いに加わったが、その中心となったのは新城幸也。残り5km付近までチームの隊列を引っ張り集団全体の先頭に進出、そのまま数km牽引を続けるなど好調さを見せた。

残り1kmを切った直後に集団後方で落車が起こるものの大勢には影響なく進行。ゴールが見えてから最終スプリントを開始したデマールらを、タイミングを図って後ろから追い出したのはベネット。横から一気に彼らを抜き去り中央にポジションを取り、余裕を持ってゴール。ワールドツアー今季早くも3勝目となった。

なおバウハウスは、集団の一番左でポジションを確保しクリアな状況でスプリント、7位に滑り込んだ。新城を始めとしたチームメイトの強力なアシストが実を結んだと言えるだろう。新城自身はこの日の動きについて「残り6kmの下り坂が始まるまでにチームで良い位置で入ること、というミーティング通り役目を果たせたが、流石に初戦の集団はストレスフルで色々疲れた(苦笑)」とコメントで振り返っている。

2021.3.7開催 パリ〜ニース2021 第1ステージ リザルト

1 サム・ベネット(アイルランド/ドゥクーニンク・クイックステップ) 3:51’38"
2 アルノー・デマール(フランスグルパマFDJ)
3 マッズ・ピーダスン(デンマーク/トレック・セガフレード)
4 ヤスパー・フィリプセン(ベルギー/アルペシン・フェニックス)
5 ブライアン・コカール(フランス/B&Bホテルズ KTM)
6 パスカル・アッカーマン(ドイツ/ボーラ・ハンスグローエ)
7 フィル・バウハウス(ドイツ/バーレーン・ヴィクトリアス)
8 クリストフ・ラポルト(フランス/コフィディス)
9 アンドレ・グライペル(ドイツ/イスラエル・スタートアップネイション)
10 ルディ・バルビエ(フランス/イスラエル・スタートアップネイション)
124位 新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)

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