ツール・ド・フランスを駆けた新型オールラウンドレーサー「FALCN RS」いよいよ国内発売｜RIDLEY
UCIワールドチーム「ロット・デスティニー」がツール・ド・フランスで実戦投入した、リドレーの新型オールラウンドレーサー「FALCN RS」がいよいよ国内デリバリーを開始する。軽量性、エアロ、剛性というレースに求められる全ての要素を高次元でバランスさせているという。以下、ニュースリリースより紹介。
究極のオールラウンドパフォーマンスバイク
今回のニューバイクは、これまでの旗艦モデルであるエアロモデルの「Noah」や軽量モデルの「Helium」ではなく、世界最速の動物とされるハヤブサからFalcn RS（ファルコンRS）という全く新しいモデル名が与えられました。あらゆるレースシーンに対応すべく究極のスピードとパフォーマンスを実現するため「軽量性」「空力性能」「剛性」すべてにおいてバランスよく性能を追求することを意味しています。
設計プロセスは、過酷な登り坂でアドバンテージを得るための十分な軽さと剛性を持ちながら、平坦や下り坂でも速く走れる優れた空力性能を持つバイクを開発することに重点を置きLAB（Lightweight Aero Bike）プロジェクトがスタート。
高いペダリング効率（剛性）を維持するという絶対的な条件の下に、可能な限り空力性能を追求しながらも軽量化するため、フレームに使用される余分な素材やチューブ形状によって重量増にならないように制限する必要がありました。
Noah Fast Discと同等の空力性能を持ち、そして軽量モデルのHelium SLX Discに匹敵する重量に仕上がったFalcn RSのフレーム重量は816ｇ（Sサイズ）、フロントフォークは380ｇ、Helium SLX Discと比較して36gほど重くなりますがバイク全体の重量はおおよそ7kg前半で仕上げられます。
開発ポイント
ジオメトリーと重要ポイントとなるすべてのチューブ形状を見直し、開発エンジニアと空気力学者が実際のフレーム設計を開始。CFD解析を使用してすべてのチューブセクションが最適化され、空力性能、重量、ペダリング効率のバランスを最適化しました。
横風時の安定性を向上させるためトップチューブの形状にも変更を加えました。
ヘッドチューブ付近の空気の流れを整え、空力性能を高めるチューブ形状を採用し、短めのヘッドチューブにより深い前傾ポジションも取りやすい設計になっています。また、RIDLEY独自のD型形状に成形されたフォークコラム、F-ステアーの採用によりケーブル類は完全内装化。コックピット周辺で起こる空気抵抗を低減。
Falcn RSの空力性能を最適化するために、CFD（数値流体力学）解析と自社の風洞施設バイクバレーで風洞試験を行った結果、フォーククラウンを通過する空気の流れが最適ではないことが判明。そこで、注目したのは空気が最初に触れるフロントセクションの設計、特にフロントフォークの空気の流れでした。
【従来のフロントフォークの空気の流れ】
フロントフォークの空気の流れを最適化するためにレーシングカーでも用いられているディフューザー（拡散）要素を採用しフロントフォーク形状を設計。フォーククラウン内側の空気の流速を速めるようにコントロールすることで、ダウンチューブ周囲の空気抵抗を最小限に抑えことに注目しました。
【ディユーザーフォークの空気の流れ】
空気がダウンチューブを潜り抜けていく構造はヘッドチューブの後方部分で起きる空気抵抗を拡散させる役割も担っています。
【（上）ディフューザーあり / （下）ディフューザーなし】
優れた空気性能を発揮する形状を見つけるために、CFD 解析を使用してディフューザーのさまざまな形状をテスト。さまざまなタイプのディフューザーを設計しテストが繰り返されました。下図の3番目が最終形状となります。
ディフューザーなしのフォークでは、フォーククラウン内側を通る空気の流れが妨げられますが、ディフューザーフォークは空気の流れが改善され、ダウンチューブに空気が流れやすくなります。最終的にディフューザーなしのフォークと比較して、50km/hで10%の空気抵抗低減に成功しました。
【（左）ディフューザーなし / （右）ディフューザーあり】
ディフューザーとして機能するように再設計されたヘッドチューブとフォーククラウンは空気性能において最も重要な部分です。
ダウンチューブに空気が当たる前にバイクの上を通過する空気の流れに乱流をもたらし、空気の流れをスムーズにすることを目的としています。
シートチューブとシートステーは軽量でありながら可能な限り空気性能に優れた形状を採用。そして、Falcn RSは新しく設計されたジオメトリーを採用。この新しいジオメトリーは、ロット・デスティニーの選手によってテストされ「スピード」「反応性」「安定性」のバランスを最適化されました。
僅かに短いヘッドチューブ、長いチェーンステー、低重心のハンガー下がり、少ないスタック、より長いリーチなど、よりアグレッシブルなライディングが可能になり、安定性も向上しています。
タイヤ幅は28mmで開発されましたが、最大34mmまでのタイヤクリアランスを設けており、過酷な道でも快適性を提供することで、ロンド・ファン・フラーンデレンやパリ～ルーベのような荒れた石畳、過酷なモン・ヴァントゥーの登り、パリ・シャンゼリゼでのスプリントなど、より高速で滑らかな舗装路にも対応できる究極のオールラウンドパフォーマンスバイクです。
ディレイラーハンガーの統一規格、SRAM UDH（ユニバーサルディレイラ―ハンガー）を採用。フロントは取り外し可能なフロントディレイラーマウントになっており、1xまたは2xを選択できます。
ダウンチューブには3ボルト仕様のボトルマウントを装備。ライダーはより低いエアロポジションと、手が届きやすいポジションを選択することができます。
国内では限定モデルを8本限定で発売
「Falcn RS」だが、国内ではカーボン素材の柄がそのまま見えるフレームカラー（Raw Carbon）に、RIDLEY のロゴとトップチューブのデザインのみ光が当たると輝きを放つプリズマティックシルバーで仕上げた「Raw Carbon Prismatic Limited Edition」を8本限定で発売する。無くなり次第終了となる。
Falcn RS Raw Carbon Prismatic Limited Edition
サイズ：XXS / XS / S
カラー：D1083s（ローカーボン プリズマティック リミテッド エディション）
フレーム：ELITE HM カーボン
フレーム重量：792g(XXS) / 806g(XS) / 816g(S)
フォーク重量：380g
対応コンポーネント：シマノDi2 / カンパEPS / スラムeTap ※メカニカル非対応
ハンドル/ステム：Forza Cirrus Pro Road Integrated Cockpit 付属 XXS / XS：90mm-380/400mm S：100mm-400/420mm ※Stem-STI/Drop (C-C)
フレームセット：825,000円（税込）
バイククラフト: R9250 Di2 : 1,241,900円（税込）／ R8150 Di2 : 1,063,700円（税込）／R7150 Di2 : 984,500円（税込）
限定数：8本
入荷予定：2024年2月下旬 ※予定販売本数に達した時点で受付終了