改正道路交通法の施行日が2023年4月1日に 政府が閣議決定、全年齢ヘルメット着用が努力義務に
政府は20日、今年4月末に成立した改正道路交通法の施行日を来年4月1日とする政令を閣議決定した。自転車通行に関する多くの改正点が盛り込まれているが、もっとも大きな点はヘルメットの着用努力義務が全年齢に拡大されることだ。罰則はないが、日常の通勤や買い物にヘルメット着用を求められることになる。
2023年4月1日に施行決定
今年4月下旬に成立していた改正道路交通法。施行日については政令で定めることとなっていて、施行日を2023年4月1日とする政令が20日に閣議決定された。これまでは13歳未満の児童(小学生まで)に対し、ヘルメット着用を求める努力義務が課せられたが、改正法では対象が全年齢に拡大される。引き続き罰則はないが、事故における責任割合などの査定に影響する恐れがある。
しかし自転車用ヘルメット着用には、スポーツバイクに本格的に乗ってライドを楽しむ以外では敬遠される傾向が強い。民間の啓発団体「自転車ヘルメット委員会」が20年7月に約1万人を対象に実施したインターネット調査では、ヘルメットの着用率の全国平均は11.2%で、努力義務がある13歳未満を外すと(13~89歳)なんと7.2%まで減少してしまう。つまり、大人はほとんどヘルメットを着用していないのだ。
これには理由があり、17年4月に自転車保険を販売するKDDIが行った調査によれば、着用しない理由として「面倒」(52.8%)が最も多く、「義務化されていないから」(40.2%)、「必要性を感じない」(32.9%)というのが多かった。どの年代も約5割が着用の面倒さを感じているが、特に20代女性(60.2%)、60代女性(59.2%)は、約6割と他の年代に比べて高いというデータが出ている。これはおそらく「ヘルメットを被ると髪型が崩れる」といった美観的な理由もあるだろう。
しかし自転車で事故にあった場合、ヘルメットをしていなければ決定的に死亡する確率が高くなってしまう。警察庁の統計では、自転車事故で死亡する人の6割は頭部に致命傷を負ったことが死因となっている。また致死率は着用していた人に対して2.2倍だ。法律で努力義務を課されるにはそれなりの理由があるというわけだ。来年4月からといわず、自分や大切な人を守るために、自転車ヘルメットを着用する習慣を身に着けることが大切だ。
とは言っても「ダサい」ヘルメットはかぶりたくない!
自分を守るために明らかに着用していた方がいいことは分かったものの、かといって明らかに「ダサい」ものや「髪型が崩れて降りた後が大変」なものはかぶりたくないのも非常によくわかる話。今回の法改正の前に、都道府県、市町村の条例レベルで努力義務、義務化の流れが強まっていたこともあり、ヘルメットメーカー各社もそうしたニーズを捉えた様々なデザインのヘルメットを取り揃えつつある。今回はそうした「これならかぶってもいいかな」というアイテムをピックアップするので、ヘルメット選びの参考にしてもらいたい。
OGK Kabuto はデザインバリエーション豊か
日本の「OGK Kabuto(オージーケーカブト)」はほぼヘルメット専業メーカーで、バイク向け、スポーツサイクル向けなど様々なカテゴリのヘルメットを展開。機能性を重視したものを展開する一方で、近年はデザインを重視したものも多く提案している。
CANVAS URBAN
まずは、カラーバリエーションとシンプルで汎用性のあるデザインの「CANVAS URBAN(キャンバス アーバン)」を紹介したい。落ち着いた艶消し仕上げながら、服に合わせやすい多彩なカラーバリエーションで品薄になったこともある、定番かつ人気のヘルメットだ。安全性についてもJCF(日本自転車競技連盟)の推奨を得ておりまったく問題ない。全カラー常に在庫豊富ではないので、気に入った色があれば手に入れておくことをお勧めしたい。参考価格¥6,380のところ、Amazonでは各色おおよそ20%オフでの販売だ。
CS-1
CANVAS URBANとほぼ製品仕様は同じながら、クラシカルな装いにもあうツィード調のデザインも採用されている「CS-1」も紹介する。こちらもJCF推奨を得ているので安心して使用できるモデルだ。参考価格¥7,929のところ、Amazonでは22%オフでの販売。
LIBERO
さらに「ヘルメット感」を減らし、帽子のようなかたちを目指したのが「LIBERO(リベロ)」だ。カラーバリエーションは少ないが、完全にファッションの一部になっている。安全性についてはSG規格認証を得ていてこちらも問題ない。参考価格¥9,680だが、Amazonでは最大18%のプライスオフ。ただし在庫切れもありえるので注意したい。
Days
アウトドアシーンに似合う、大きなツバ付きハット調のデザインが印象的な「Days(デイズ)」。人気で品薄のようだが紹介したい。SG規格で反射材つきなので、たとえば近くの河川敷やキャンプ場などに出かけ、行った先でも違和感なくそのまま被ったまま楽しみ、帰ってくることも可能だろう。
SICURE
帽子調で、かつ女性向けにデザインされているのが「SICURE(シクレ)」だ。こちらも人気で在庫がないカラーもあるが、高齢女性の方も違和感なくかぶれるデザインなので紹介しておきたい。後部の生地切り替えの部分に反射材が織り込まれているので、夜間も安心だ。
着せ替えもできる、個性的な帽子デザインヘルメット
CAPOR
日本パレードの「CAPOR(カポル)」は、ヘルメット部と帽子が分離していて、交換もできるというのが特徴。一度セットで買っておけば、あとは帽子だけを買うことも可能だ。安全性についてはヨーロッパの安全企画であるCE規格を取得していて、かつ国内保険会社の交通傷害保険が1年間無償で付帯している。メーカーの日本パレードで直接通販もしているので、各デザイン、サイズを確認して欲しい。
詳細:日本パレード CAPOR(カポル)
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