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【2022さいたまクリテリウム】フィリプセンがスプリント力見せつけ勝利、今シーズンの全カレンダー終了

©Yuzuru SUNADA

「J:COM presents 2022 ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム」が6日、JRさいたま新都心駅周辺に設定された特設コースで行われ、ヤスパー・フィリプセン(ベルギー/アルペシン・ドゥクーニンク)が持ち前のスプリント力でツール覇者のヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク/ユンボ・ヴィズマ)を振り切って優勝した。2022年のサイクルロードレースの公式なカレンダーはこれで終了した。レースを振り返る。

次々と入れ替わる主役、積極的に動く新城幸也

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スタート直後から飛び出したのは、前回覇者の新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)。日本チャンピオンジャージ、それにデザインを合わせたスペシャルバイク、シューズなどをさいたまのファンに見せようと、積極果敢に前に出た。同時に日本選手で橋本英也(ブリヂストンアンカー)、中島康晴(キナンレーシングチーム)も飛び出し、フランシスコ・マンセボ(スペイン/マトリックスパワータグ)、ホセ・ホアキン・ロハス(スペイン/モビスターチーム)としばらく先頭集団を構成した。中島は今年で現役引退することをシーズン当初から発表しており、同い年で一時期は同じチームに所属していたこともある新城と、ひとときの競走を楽しんだことになる。レース後インタビューに応じた中島は「久しぶりに新城選手と走れたのが楽しかった」と振り返っている。

その後終盤までは、スプリントポイントと山岳賞ポイントがそれぞれ奇数、偶数周に多く設定されていたこともあり、山岳賞ポイントをツール本番で山岳賞ジャージを獲得したシモン・ゲシュケ(ドイツ/コフィディス)、スプリントポイントをマーク・カヴェンディッシュ(イギリス/クイックステップ・アルファヴィニール)が積み重ねていく展開。そのために走行ペースが幾度となく変化し、見た目よりも激しい消耗戦が展開された。

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ともに引退レースのレジェンドが飛び出す

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最終盤が近づいた13周目、この日のレースで引退することを発表しているヴィンツェンツォ・ニバリ(イタリア/アスタナ・カザフスタン)とアレハンドロ・バルベルデ(スペイン/モビスター)が2人で飛び出し、メイン集団との差を20秒前後に開いていく。スプリントでは他の選手に劣る2人だが、早めに独走体勢に入れば追いかけることは困難な百戦錬磨の強者2人。そのまま逃していると追いつくチャンスを失ってしまう。

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そこで14周目、ラスト4周に入ったところで、フィリプセン、ヴィンゲゴーに、クリストファー・フルーム(イギリス/イスラエル・プレミアテック)、ゲラント・トーマス(イギリス/イネオス・グレナディアーズ)の4人がメイン集団から飛び出し、2人を追いかけ始める。15周目に入ると、その動きを牽制しようとバルベルデの後輩、同チームのエンリク・マス(スペイン/モビスターチーム)がメイン集団から飛び出して4人にブリッジをかけ、5人に。この5人が16周目に先行する2人に追いついて、優勝争いを繰り広げることになった。

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ラスト17周目には、マスが脱落して追走の4人が先頭グループへ。スプリントに勝るフィリプセンを前もって振り落とそうとヴィンゲゴーが積極的に仕掛けるが、フィリプセンは力強く付いていき、残り200m付近から最後の豪脚を繰り出す。ツール覇者をきっちりと追い抜いて、力強くゴールを駆け抜けた。2位はヴィンゲゴー、3位はトーマスとなった。

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最終結果

1位 ヤスパー・フィリプセン(ベルギー/アルペシン・ドゥクーニンク) 01’23’44”
2位 ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク/ユンボ・ヴィズマ) +00″
3位 ゲラント・トーマス(イギリス/イネオス・グレナディアーズ) +00″
4位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン/モビスターチーム) +04″
5位 エンリク・マス(スペイン/モビスターチーム) +05″
6位 ヴィンツェンツォ・ニバリ(イタリア/アスタナ・カザフスタン) +05″

J:COM presents 2022 ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム 大会ホームページ

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