【ツール・ド・フランス2019】第1ステージ、まさかの伏兵が優勝 サガンが2位

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2019年7月6日、今年のツール・ド・フランスがいよいよ幕を上げた。開幕ステージは、優勝候補と目されていたディラン・フルーネヴェーヘン(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)がゴール直前1kmあまりの地点で落車し、混乱の中、同チームのアシストだったミケ・トゥーニセンが、追いすがるペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)をわずかに振り切って優勝した。

ツール最初の山岳ポイントはあの選手に

今年のツールは、自転車王国ベルギーが誇るレジェンド、エディ・メルクスのツール初制覇から50年、マイヨジョーヌ採用から100年という節目の大会だ。これにちなみ、開幕から3ステージはベルギー国内を巡り、フランスへと入っていくコース設定となった。その端緒となる開幕ステージは、北のクラシック名物である3級山岳「ミュール・ド・グラモン」や石畳区間、さらに歴史的名所やメルクスゆかりの場所を巡る194.5km。概説すれば、前半はクラシックレースの本場らしいテクニカルなコース、後半はブリュッセル市内を巡る高速平坦コースと言えるだろう。

オープニングセレモニー、パレードランを恭しく終え、アクチュアルスタートが切られた瞬間飛び出した4人のライダー。その中に地元ベルギーの有力選手フレフ・ファン・アヴェルマート(ベルギー、CCC)が含まれており、観客は盛り上がった。

アヴェルマートはそのまま他の3人を従え、力を見せつけてミュール・ド・グラモン頂上の山岳ポイントを奪取。今年最初のマイヨ・ア・ポワ(山岳賞ジャージ)獲得を確実にすると、メイン集団へと戻っていった。

ゴール直前の落車で状況が一変

レースはこの後、ゴール前でのスプリントに向けての駆け引き、エースの温存など思惑をたたかわせながら、落ち着いた展開で進んでいく。しかしゴールに近づくにつれ、アクシデントが複数回起きてしまった。まず残り約17km前後の地点で、総合優勝候補の一人に数えられるヤコブ・フルサング(デンマーク、アスタナ)が落車、肘を負傷した。頭にも負傷し流血しながらも、アシストのサポートを得てメイン集団に復帰したが、怪我の程度が心配される。

さらに、ゴール前スプリントに向け集団のスピードが上がる中、残り2km弱のところで集団落車が発生。なんとそれに優勝候補と目されていたフルーネヴェーヘンが巻き込まれ、優勝争いから脱落してしまった。

この時点で有力選手はペテル・サガン、カレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・ソウダル)、エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、ドゥークニンク・クイックステップ)らに絞られたが、その面々を堂々と打ち破ったのは意外な伏兵だった。

ミケ・トゥーニセン(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)。アシストとしてフルーネヴェーヘンの側にいたが彼がいなくなり、急遽スプリントを開始。サガンらを差し切った鋭い伸びはステージ優勝にふさわしいものだった。

この結果、今年最初のマイヨジョーヌ着用の栄誉に浴したのはトゥーニセンとなった。第2ステージは現地時間7月7日、同じベルギー国内で行われる。

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