チームイネオスがZwiftのバーチャルレースで対戦 「チーム内最強」は誰?
ツール・ド・フランスの近年の歴代王者を何人も抱える最強チーム「チームイネオス」が、コロナ禍でシーズンが停止されている中、バーチャルサイクリングプラットフォーム「Zwift(ズフィフト)」のレースに登場。所属選手全員が参加し覇を競った。また第一人者のフルーム選手が、昨年の怪我からの回復状況をインタビューで報告した。
チーム全員でレースに登場、ツール王者3人も参加
コロナ禍で全世界のレースが中止・延期に追い込まれてすでに1ヵ月が経つが、その間にバーチャルの世界でファンを楽しませようとする試みが多数展開されている。その中心になっているのが、バーチャルサイクリングプラットフォーム「Zwift(ズウィフト)」だ。日本の選手を含め、多くの一流選手がユーザーと一緒にオンラインで楽しむ企画が多く企画され、その一環として、チームイネオスの選手全員が参加するバーチャルレースが日本時間4月13日未明に開催された。
会場となったのは、Zwiftのバーチャルコースの中でも屈指の山岳コースとなる「Alpe du Zwift」。全長27.9kmで獲得標高1199mというまさに超級の山岳コースだ。選手全員がスタート時間前にファンとグループライドに臨み、交流を楽しみながらウォーミングアップ。その後、自宅などでスマートトレーナーに乗りながら、オンラインで一斉にスタートした。所属選手全員ということで、もちろんツール覇者のクリス・フルーム、ゲラント・トーマス、エガン・ベルナルも参加した。
レースは山岳中盤あたりから、現タイムトライアル世界選手権王者であるローハン・デニスがコンディションの良さ、その独走力を発揮して抜け出し、後続をどんどん引き離していく。シーズンが中断しているにもかかわらず、継続的に450Wを越えるパワーを出し続けるパフォーマンスでそのままゴール。最後は2位に1分弱もの差をつけた。
フルームも参加、怪我からの回復をアピール
バーチャルレースにはツール・ド・フランスだけでなく、グランツールを4度制している第一人者クリス・フルームも参加。途中までしっかりデニスとともにトップグループに位置していたが、デニスに抜け出されるとついていけず、最後は力を抜いてゴールした。しかしコンディションの良さははっきりとうかがえた。事前に収録されたインタビューでは体調を聞かれ「ほぼ完璧だ。(怪我をした)右半身を強化するエクササイズを行いながら、通常のトレーニングに戻っている」と答え、復調をアピールしている。バーチャルレースの模様は、ZwiftのYouTubeチャンネルで現在でも視聴できる。