土井雪広が現役引退 日本人初のブエルタ完走など第一線で活躍

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2018年12月4日、マトリックスパワータグ所属の土井雪広が今シーズン限りで現役引退することを発表した。同選手は現在も欧州で活躍する新城幸也、別府史之、宮澤崇史らとともに日本のトップロードレーサーとしてワールドツアーを転戦、2011年には日本人で初めて三大グランツールの一つであるブエルタ・エスパーニャを完走している。

「体力の低下を強く感じた」

土井雪広選手は山形県出身。小学生時にアルペンスキーのトレーニングの一環として自転車に乗り始め、中学生時に本格的にロードレースに転向、すぐに全日本選手権ジュニアクラスで優勝するなど、早くから頭角を表した。2004年に日本でのトッププロチームのひとつ、シマノ・レーシングに加入してからも成長を続け、順調に海外チームへステップアップ(シマノ・メモリーコープ)。アジアツアー、ヨーロッパツアーで研鑽を重ね、2011年には日本人としてブエルタ・エスパーニャに初出場、初完走を果たした。さらに2012年も完走するとともに、その前に行われた全日本選手権で優勝。名実ともに日本のトップに立ち、キャリア最盛期を迎えた。

2013年からは舞台を日本に移し、チームUKY0、マトリックスパワータグではベテランとして若手の育成にも関わりながらトッププロとしても結果を残してきた。今回プレスリリースというかたちでコメントを残している。

土井雪広選手・本人のコメント

自転車のレースに出始めてから26年、プロ選手としては15年の時間を自転車に費やしてきました。まずは関わった皆さまに心から感謝を申し上げたいと思います。

日本へ帰国してから、日本の若手選手の育成や所属チームの結果を第一に考え、まだまだ出来ると自分に言い聞かせて走ってきました。

Team UKYO、マトリックスパワータグではジャパンプロツアーの年間総合チャンピオンチームになることができました。しかし高いモチベーションを保つことの難しさや体力の低下を2018年シーズンは強く感じることとなりました。

それに伴い、2019年シーズン以降トップ選手として走り続けるのは厳しいと判断し、引退を決断しました。

今まで数々のワールドツアー、ヨーロッパツアー、アジアツアー、アメリカツアー、オセアニアツアーと世界中のトップカテゴリーで走り続けられたのは、これまで関わった全ての皆さまあってのことです。皆さまには感謝しかありません。

今後の活動は現時点では発表は出来ませんが、2019年以降もレース会場で、ファンの皆さまと目線を揃え、今後の日本の自転車ロードレースを応援し、盛り上げていきたいと思っています。

皆さま長い間沢山の応援ありがとうございました。

戦歴を振り返る

2001年 全日本選手権自転車競技大会ロードレースジュニア 優勝

2003年 門田杯U-23ロードレース 優勝

2003年 全日本学生選手権個人ロードレース 優勝

2003年 全日本大学対抗選手権 自転車ロードレース(インカレロード) 優勝

2003年 ツール・ド・北海道 新人賞

2003年 全日本選手権自転車競技大会ロードレース U-23 2位

2003年・2004年 チャレンジサイクルロードレース U-23 優勝

2006年 UCIアジアツアー2.2 Tour of Siam 個人総合2位

2007年 UCIアジアツアー2.HC Tour of Langkawi 個人総合8位

2008年 ジャパンカップサイクルロードレース アジア人最優秀賞

2010年 UCIヨーロッパツアー2.HC Presidential Cycling Tour of Turkey 個人総合6位

2010年 世界選手権自転車ロードレース オーストラリア大会 完走

2010年 UCIアジアツアー2.HC Tour of Hainan 個人総合8位

2011年 UCIワールドツアー ブエルタ・ア・エスパーニャ (ツール・ド・スペイン)

※日本人として初出場・完走

2012年 全日本選手権自転車競技大会ロードレース エリート 優勝

2012年 UCIワールドツアー ブエルタ・ア・エスパーニャ (ツール・ド・スペイン)

※2年連続出場・完走

2013年 UCIアジアツアー2.2 ツール・ド・熊野 個人総合5位

2013年 UCIアジアツアー2.2 Tour of East Java 個人総合4位

2013年 ジャパンプロツアー 年間個人総合ポイントランキング2位

2014年 UCIアジアツアー2.1 Tour of Iran 個人総合10位

2014年 世界選手権自転車ロードレース スペイン大会 出場

2014年 アジア選手権自転車ロードレース カザフスタン大会 出場

2015年 UCIアジアツアー2.1 ツール・ド・台湾 個人総合6位

2017年 UCIアジアツアー2.2 ツール・ド・栃木 個人総合10位

2017年 ジャパンプロツアー大分大会 優勝

2017年 ジャパンプロツアー 年間個人総合ポイントランキング4位

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