今週末に行われるジャパンカップに出場するため、チームとともに帰国中の新城幸也選手(バーレーン・ヴィクトリアス)が、来シーズンも引き続き同チームに所属することが発表された。会見に同席したフランコ・ペリゾッティー監督も高く評価するコメントを残しており、長年同チームに所属する新城選手がかけがえのない選手であることをうかがわせた。
「彼はステージレースの戦い方の手本のような存在」
会見した新城選手は、契約更新について「チーム結成当初から来年で7年目。チームの中でももっともベテランの域に入っていて、信頼関係を築けていることをとても誇りに思っている」とし、来季は特に、今年獲得した日本チャンピオンの地位を示すスペシャルジャージ、スペシャルバイクで走ることができるのがとても嬉しい、と語った。
同席したフランコ・ペリゾッティー監督は「彼は指示をしなくても、レースでどんな動きをするべきか判断できる選手であり、ステージレースの戦い方の手本のような存在。(チーム内の)エースたちの評価も高い。来季の参戦スケジュールはチーム合宿のある11月に決まるが、彼らから求められるだろう」と、グランツールを含む多くのレースに参戦する可能性を示唆した。
「アンドラ移住ですべてが変わった」
今季の新城選手は、クラシックシーズンのベルギーで行われた主要ワンデイレースのほぼすべてに連続参戦するなど、シーズンインからほぼフル稼働しチームに貢献しただけでなく、練習拠点をアンドラに移すなど、生活面でも大きな変化があった。会見で記者から、アンドラに移住して変わったことはと問われると「すべてが変わった。移住前は日々の練習で選手とすれ違うことはほぼなかったが、アンドラには100余名のプロライダーが拠点を構えていて、毎日すれ違って刺激をもらえる。練習コースのプロファイルとしても山岳が多いので、自分の脚質も変わってきているのを感じる。具体的には、クライマーのスピードや出力には及ばないが、1時間続くような勾配で一定程度の出力を出し続けられるような、パンチャーとしての能力をさらに引き延ばせているような感覚がある」と、移住したことで練習環境も前向きに変化し、今後もパフォーマンスを期待できる、充実した環境にあることを語ってくれた。