世界初!3Dプリンタによるユニフレーム、オーダーメイドのカーボンバイク登場
デジタル化とオートメーション化により複合材製造に革新的なソリューションを有するシリコンバレーのベンチャー企業「AREVO」が、自社の3Dプリンターを活用した世界初のオーダーメイドユニボディ カーボン製バイク『Superstrata(スーパーストラータ)』の予約キャンペーンを開始した。
ユーザの体型に合わせ、50万通りのパターンからオーダーメイド
軍用も含め様々な産業に対し、独自のカーボン成形技術で多くの大企業からも引き合いのあるベンチャー企業「AREVO」から、自社3Dプリンタ製カーボンバイクを提供するプログラムが開始された。同社は日本の旭硝子からも投資を受けている注目企業で、2018年にもその技術力をアピールするため、「世界初の3Dプリンタで製造した自転車」を発表したことがある(既報)。その時は単なる広報としての取り組みだったが、今回はクラウドファンディングの支援者に実際にバイクを製造し、届けるプロジェクトだ。
今回発表されたのは『Superstrata』。クロスバイク型の『Superstrata Terra』とロードバイク型のe-Bike『Superstrata Ion』の2モデルがラインアップされた。いずれも3Dプリントすることにより継ぎ目や連結がないユニフレーム構造を実現し、軽量かつ高い耐衝撃性を獲得している。シートポストもカーボンを採用しており、フルカーボンに近い最高級のスペックとなっている。e-Bikeである『Superstrata Ion』は、ダウンチューブをわずかに太めにしてフレームの美しさをとどめながら、2時間の充電で55マイル(約90km)の走行を可能にするバッテリーを搭載した。
また、支援者はキャンペーン終了後に専用サイトから身長、体重、腕や脚の長さなどの体型情報、ライディングポジション、好みのオプションを入力することができ、この情報に基づいて約50万通り以上の組み合わせから、自身に合った自転車にカスタマイズが可能となっている。ほぼフルカーボンでこのレベルのオーダーメイドは、プロサイクリスト向け以外では、他のメーカーでも実現できていない。3Dプリンタ製だからこそのメリットだろう。
驚きのコストパフォーマンス、ホイールも3Dプリンタでフル出力
さらに価格は、3Dプリンタによる自動生成ということもあって驚きのコストパフォーマンスを実現。オーダーメイド・カーボン製バイクの市場価格の約1/5にあたる約30万円*2(2,799USD)から提供している。なおクラウドファンディングのプロジェクトではさらに約50%割引の驚異的な価格でのオファーを提供している。