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快挙!UCIアジアツアーで中根英登がステージ優勝

ツール・ド・ランカウイ公式Webサイトに掲示されたステージ成績、中野英登の勇姿が堂々と掲載 © PETRONAS Le Tour de Langkawi

自転車ロードレース界に嬉しいニュースが飛び込んできた。2020年2月7日〜14日までマレーシアで開催されているUCIアジアツアーカテゴリ最高峰のステージレース(2.Pro)、「ツール・ド・ランカウイ」の第6ステージで、中根英登(NIPPOデルコ・ワンプロヴァンス)が最後のマッチスプリントを制し悲願のステージ初優勝を遂げた。

NIPPOデルコ・ワンプロヴァンス、日本人初勝利

例年この2月に開催される「ツール・ド・ランカウイ」は、UCIアジアツアー(UCIワールドツアーすぐ下のカテゴリ)では最高峰のカテゴリ(2.Pro)。日本チーム、日本人選手も世界への第一歩として以前から多く参戦しているレースであり、今年も日本人4人を迎え入れ新体制となったNIPPOデルコ・ワンプロヴァンスをはじめ、入部正太朗が所属するNTTプロサイクリング、愛三工業レーシング、宇都宮ブリッツェンが参加している。

※今大会に出場している日本人選手は中根英登、石上優大

第6ステージプロファイル © PETRONAS Le Tour de Langkawi

12日に開催された第6ステージは、TaipingからPenang Islandまでの150.6km。全体的には平坦ではあるものの、終盤に距離の短く急峻な山岳が2つあることから、サバイバルな展開が予想された。第4ステージで区間7位に入り総合7位の位置につける中根英登はチームメイトのアシストを受けながら、最終盤でのスプリンターの助けもできる位置をキープ。最後の山岳を終え、逃げを吸収したメイン集団が落ち着きを見せようとした間隙をつき、残り8kmの地点でグレブ・ブルッセンスキー(カザフスタン、ヴィノ・アスタナモータース)が1人飛び出したのに乗じ単独で追走した。

https://youtu.be/r5cq772CGEo?t=17228

ここで予期せぬ展開が起こる。メイン集団が先行した2人を直前で吸収できると踏みお互いを牽制し始め、なかなかペースが上がらない。最後の直線走路に入っても数秒を残す展開となり、先行した中根とブルッセンスキーがステージ勝利を狙いマッチスプリントで激走。2人は集団に飲み込まれることなくフィニッシュラインを走り抜け、写真判定の結果、中根が初優勝となった。

© NIPPO DELKO One Provence

中根は長いプロキャリアの中で、実は初優勝。そして長年日本人選手を世界へ導くため、海外チームをメインスポンサーのひとつとして支援してきたNIPPOにとっても初優勝となり、そして自転車ロードレース界においても、海外トップカテゴリレースでの日本人勝利は久しぶりの勝利となる。

中根はレースを振り返り「ようやく勝てたという気持ち。これまで何度となく2位、3位という結果で沈んでいた。チームメートの期待に応えることができて本当に嬉しい。ヨーロッパのプロカテゴリーで4年目。日本人選手として優勝したいと思い続けていたけど、いつももうちょっとで届かなかった。このカテゴリーのチームに所属し、勝つことができてホッとしている」と感慨深くコメントした。

今大会に帯同しているチームの水谷壮宏監督は「まさに彼がやりたかった勝ち方。勝利を経験したことで勝ち方を覚え、今後さらに多くの勝利を挙げてくれると期待している」と今後の活躍に期待を込めた。中根は今ステージの優勝で総合順位を6位に上げ、UCIポイントも20ポイント獲得。対象レースの獲得ポイント数で争われる東京オリンピック代表争いにも粘りを見せている。

 

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